アキバのつぶやき
2024.10.20
人を変えることはできるのか?
人と対面する時、意識していることは、人の考え思いを変えようとする言葉を発しないことです。よくあるのが、反論であったり示唆であります。「こうした方が良いよ」とか、「それは間違っていますよ」という言葉がそれにあたります。人は、各々にアイデンティーといいますか、持論をもって生きています。
ビジネスで考えますと、マーケットインかプロダクトアウトのどちらが正しいのかということになりますが、どちらが正しいということはなく、仕事観に左右されるのではないかと思っております。自分が良いと信じる製品やサービスを必要としている顧客はどこにいらっしゃるのかを探索すればいいし、逆に顧客のニーズやウォンツを洞察して、それに適合する商品やサービスを創造するのでもいい。
どちらにしても、相手を変えることに注力するのではなく、こちらが創造し変化していくことを前提としているところにポイントがあると思います。そこで私たち零細不動産業者としてどう仕事を設計していけばいいのか考えてみました。
不動産の売却や購入は、ブランド力があり安心感のある大手の会社に依頼する気持ちの強い顧客は、我々がお世話するお客様ではないと定義し活動していくのか、また、顧客が求めている売却・購入のあり方はどのようなものなのかを、日々喧々諤々と話し合い創造し、それを提供していく仕事を我々の仕事とするのかが考えられます。
現実的に考えますと、大手嗜好のお客様を対象外とすることで、零細不動産業者が効率よく生産性の高い仕事が実現できる近道のように思います。ただ一番悩ましいのは、顧客が抱く嗜好が人それぞれであるということです。大手嗜好でないお客様かどうかを見極める洞察を、どうすれば得とくすることが出来るのか、日々研鑽するしかない・・・。
2024.10.19
後知恵
私たちは、何かと結果から自分の意思決定の巧拙を慮ります。そして、後悔するという後ろ向きの感情に支配されるものです。これは何ともしがたい人間心理なのでしょうか?
そもそも、結果というのはその前に意思決定した後に、様々な想定外の事象が起こり起こるものと捉えれば、不確定要素の塊が結果として表象されると思います。将棋とポーカーの違いは、将棋は相手が意思決定する為の情報が、ほぼ開示されていて開示されていないのは相手の思考だけです。ですので、結構高い確率で起こりうる相手の打ち手が予想できます。だから将棋でアマチュアが藤井棋士に勝つことは、ほぼできないでしょう。
ところが、ポーカーのゲームでは、将棋以上にアマチュアが勝確率は高い。それは、不確定要素が将棋より多いから、偶然という運が大きく左右されるゲームだからです。ということは、人生や仕事においては、不確定な要素の中で、意思決定して前進していかなくてはなりません。こうすれば、必ずこうなるという現実はなく、「まさか」「想定外」という結果が頻繁に訪れるものです。
だから、運というものに、人は魅了され、占いに興じたりするのでしょう。古代から占いが絶えないのはそういう人間心理の中で連綿と受け継がれているのだと思います。私は、占い信じない質です。それは、自身が下した意思決定の良し悪は、誰にもわかず、神のみぞ知ると考えているからです。
結果に拘泥することなく、その時その時の意思決定の質を高める努力を続けることが大事なのかなぁと思います。
2024.10.18
競売
競売物件の件数は、コロナ禍の影響で増加の一途にあるとばかり思っていました。これこそが思い込みですね。今は便利な時代です。指一本で知りたいことにアクセスできます。こちらのサイトが検索で上位にあがってきたので、覗いてみますとこのところ減少傾向にあるとの事です。それと、落札価格も下落傾向との事です。
過去10年間で担保権の入札物件数は約半減との事です。一方で強制競売物件は減少しておらず、競売案件の占める比率が10対1から5対1と倍増しているとのことです。落札価格も基準価格を下回る物件が増加しているようです。(首都圏)
この現象をどう考えたらいいのでしょうか?
私は、今後は一転して増加傾向に転ずると思っています。
その根拠としましては、ゼロゼロ融資の返済は去年7月から本格化し、今年の4月に最後のピークを迎えました。ただ、中小企業の中には事業の継続が危ぶまれるケースが予想されるということで、政府は資金繰りの支援策をことし6月末まで延長しています。そして7月以降は、資金繰り支援をコロナ前の水準に戻すことになっています。
このことから、半年から7ヶ月先の来年4月頃から、担保権の競売物件が増えるのではないでしょうか。ゼロゼロ融資を受けられた経営者から聞いた言葉で印象深いのが、借りたお金といえども数千万円手元にあれば、「返したくない、手元に置いておきたい」という感情が沸き起こるとの事でした。
人間の所有欲というものです。不動産も、動産もいつかは手放す時が来るのですが、それに抗い続けるのが人間の性なのでしょうか。
2024.10.17
症候群
世間にはいろいろな症候群があります。肉体的というよりも精神的な部分が影響している症状と思います。その中で、カワカマス症候群というものがございます。潜在意識に興味をお持ちの方なら、ご存じの症候群かと思います。
カワカマスは小魚を食べる肉食淡水魚です。水槽の中に、小魚とカマスを入れるのですが、透明の仕切り板を設置します。カマスはエサを食べようと小魚に襲いかかるのですが、透明の板があり餌をとることが出来ません。それでも何度も試みるのですが、ついには諦めます。
その後、透明の板を外します。小魚を捕獲するかと思いきやまったくそのような行動を起こすことなく、ついには餓死します。一度ではなく、何度も同じ実験を繰り返しても、結果は同じでした。これは、何もカマスだけの事ではなく、象でも言われています。サーカスの象は小さい時に杭に足を縛られるそうです。何度も何度も抜け出そうしますが、痛みばかりで一向に抜けないので、抜こうという行為をやめます。大きく成長し、楽に杭を抜く力も持ち合わせているのに、杭を抜こうとしないそうです。カマスと同じ症状です。
そこで、実験で小魚を食べようとしないカマスが、もとどおり小魚を食べるようになる一つのきっかけがあります。それは、実験を経験していない新しいカマスを水槽に入れるのです。すると、新しいカマスが小魚を捕獲しているのを感知して、自分がカマスであるという本能を呼び覚まし、小魚を捕獲するというのです。
私たち人間であれば尚のこと経験しているのではないでしょうか?思い込みというのものです。潜在意識の浄化が大切と自己啓発ではよく言われます。自分にはできない、過去にこういうことが起こったから、今回もこうなるに決まっているという類の思考がそれです。これは本当に意識して改善していこうと思わない限り、オートマチックに働きだします。
疑ってばかりでは人生つまらないですが、何か新しいことに取り組むとか、新しいステージに上りたいなどの気持ちが発生したら、前提を疑ったり、過去の体験を払拭して、ゼロベースで考える習慣を身につけたいものです。同時に、新しいカマスのようなメンターとの出会いを求め、積極的に外部の人とコミュニケーションしていくことは大切な行動ではないでしょうか。
2024.10.15
ヒストリーとフューチャー
昨晩、たまたま着けたテレビで、「ファミリーヒストリー」が放映されていました。ゲストは石黒賢さんでした。お父様が有名プロテニスプレーヤーの石黒修さん。改めてそうだったなぁと記憶が蘇ってきたので、食い入るように見ました。父子ともに羨ましいほどの美男子です。
どんなご先祖様がいらっしゃるのか、興味が増す一方でした。芸能の系のご先祖様かなぁと思っておりましたら、意外というと失礼かもしれませんが、、父方母方の曽祖父が、国の重要な判断に携わっていたり、歴史に残る建造物を残されています。詳しくは、NHKプラスでご覧ください。
映像を見てますと、連綿とつながる血の系統とは、本当に神秘なものだなぁとつくづく思いました。一世紀以上前のご先祖の面影や雰囲気が現在生きている子孫に受け継がれています。仕草や、物事のこだわりであったり・・・。血は争えないものとよく言ったものです。
私にも子どもがいますので、孫ができ、ひ孫ができ、そしてその先へと血が受け継がれていくと考えますと、今生きている現在を価値高く生きて、後世に恥じない仕事を成し遂げないとダメだと思うのであります。
過去から未来の通過点に現在があります。瞬時に「今、ここ」は過去になります。だからこそ、未来から今にバックキャストして生きていく意識を持つことが大切だと思うのです。何事もありたい姿を思い描くことから始まるのではないでしょうか。