アキバのつぶやき

2025.06.19

告発!

 仕事や食事会などで、京都市内に訪問することが多いので、日ごろから京都という街には親しみを感じております。また、美しい日本の伝統として知られる「花街文化」にも憧れます。しかし、その裏側で深刻な人権侵害が起きていると、元舞妓の桐貴清羽さんが告発し、大きな波紋を呼んでいます。

 桐貴さんは3年前、当時16歳で「浴びるほどのお酒を飲まされ、お客さんとお風呂入りという名の混浴を強いられた」と明かしました。この告発を受け、この度、弁護士らとともに「舞妓と接待文化を考えるネットワーク」を立ち上げ、花街の「闇」に改めて光を当てています。
 
 彼女が訴える問題点は多岐にわたります。
 
 •未成年への飲酒強要:毎日、浴びるように飲まされる状況があったといいます。
 •長時間・深夜労働:朝4時から深夜12時過ぎまで働くこともあったそうです。
 •性加害・セクハラ:着物の袖から手を入れられることや、客と温泉に行き混浴、客の下半身を洗うなどの行為があったと告発しています。
 また、携帯電話の所持が許されず、外部との連絡手段が手紙か公衆電話に限られていたため、悩みを相談することも難しかったと明かされています。さらに、「一度入ったら非常に辞めにくい」という構造があるようです。 年季奉公の問題や、教育・職の選択肢が限られること、そして、元顧客が就職先のトップであるため就職が困難になる場合があることも指摘されています。これらの告発に対し、ネット上では「違法性のある事は文化として認めてはならない」という声がある一方で、「何百年も続く伝統、無くなってほしくない」との意見もあがっています。
 一刀両断に判断できる問題ではございません。でも私はある意味、現代では許されないハラスメントが多々あることは、承知し覚悟したうえで花街の世界に入ったというのも、否めないところもあるのではと思います。それは何も花街という特殊の世界だけではなく、一般の職場でも言えます。
 例えば、我が不動産業界では、土曜日、日曜、祝日は通常営業というのはほぼ常識であり、年間休日は一般的な企業に比べると少ないです。 また、休日であってもお客様の都合で出勤というのは当たり前です。まして、中小の不動産業者であれば、現代でも上司からのパワハラは日常のように行われているのが現状です。また、労働基準法に違反する勤務も少なからず、暗黙の了解として勤務しているのが実情です。

 私はそんなことは承知の上で、不動産業界に従事し続けております。それが嫌なら、他の業界に就職すればいいと思って30年この業界で仕事をさせていただいております。労働組合が、しっかりと機能しているような大企業と同じ目線で、自分の職場を批評し、不平不満をまくしたてても仕方ないと思います。従業者を尊重する組織に労働できるように、勉強と教養を学生時代に身に着けようと努力してこなかった自分に原因があると受け止めております。

 桐貴さんは、この状況をアップデートするためには、「接待を受ける側の人が、人権意識、敬意を」持つことが重要だと訴えていますが、どうでしょう。わたしは、花街を運営する業界がどのようなコンプライアンスを設定しているのかは知りませんが、業界としてそのような接待は今後行わない、あるいはそれに違反した場合は、お客様を告発しますという毅然とした運営方針を、社会に打ち出すことが必要ではないかと思います。
 それでは、お客様が遠ざかり継続的な運営ができない状況に陥るという恐れがあるのかもしれませんが、伝統文化を守りつつ、人権が尊重される形に進化できるかが、今まさに問われていると思います。

2025.06.17

二刀流復活!

 2025年6月16日、米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手(30)がロサンゼルスでのパドレス戦に「1番・投手兼指名打者」として先発出場し、投打「二刀流」として復帰しました。これはエンゼルス時代の2023年8月23日のレッズ戦以来、実に663日ぶりとのことです。ドジャースのユニホームを着て本拠地のマウンドに立つのは初めてです。

 ドジャースタジアム全体が異様な盛り上がりを見せる中、パドレスの1番タティス選手に対する第1球は、時速約155キロのシンカー! 強打者相手にファウルを打たせる貫禄の投球。

 大谷選手は2023年9月に2度目の右肘靱帯再建手術を受け、昨季は打者に専念。今季も投球練習など投手復帰へ調整を続けながら、打者で開幕を迎えており、待望の二刀流復帰登板となりました。
 30歳を迎えた大谷選手、体への負担は我々が想像する以上のものでしょう。しっかりと管理して無理せず新たな挑戦に邁進してほしいものです!

2025.06.16

ヘッドハンティングと責任

 転職は、日本において普通の時代となりました。 私が30代の頃は、転職はネガティブな行為としてとられていました。転職の回数が多いという事で、その人物の評価は低くみなされました。現代は、逆に転職していな方が、問題児のようにみられるようになりました。自らが転職サイトにエントリーしたり、エージェントが職に適した人を探し、条件を提示して優秀な人を引き抜く転職を促すことが、普通に行われています。

 今回、山尾志桜里氏が国民民主党に離党届を提出した件は、まるで企業における「ヘッドハンティング」の失敗と、その責任問題を浮き彫りにしていると思います。国民民主党は、玉木雄一郎代表らが山尾氏を夏の参院選候補として誘致し、公認を要請しました。山尾氏はこれを悩み抜いた末に受諾し、4月23日に党から公認決定の連絡を受けました。しかし、発表は「SNSでの批判沈静化」や「愛知県連からの懸念」などを理由に、複数回先送りされ、5月14日にようやく公認が発表され、山尾氏は本格的な政治活動を開始しました。

 転機は、6月10日の山尾氏単独での出馬会見でした。会見では以前の不倫問題にも触れられましたが、その24時間も経たないうちに「公認取り消し」が決定されました。山尾氏は、公認取り消しの理由とされた事柄は、「全て公認時に周知されていたこと」だと明言し、もし懸念があったなら公認前に選対面談を設けるべきだったと指摘しています。
 
実際、山尾氏自身は4月15日に面談を申し出たものの「不要」と判断されていた経緯があったとのことです。これは真実がどうかは不確かなところがありますので、一方的に山尾氏の言い分を支持するのは乱暴かと思います。
 しかし、この一連のプロセスは、党の「統治能力」に深刻な疑問を投げかけるものです。公認という形で一度「採用」を決定し、活動を開始させた後に、既知の情報を理由に取り消す行為は、ヘッドハンティング側の事前のデューデリジェンス(適正評価)の甘さ、そして最終的な責任の所在が問われることになります。

 玉木代表自身も、公認見送りに関して「おわび」の言葉を述べ、判断が遅れたことを認めていると報じられています。ですが、人ひとりの人生を、どのようにとらえているのでしょう。人前にさらけ出され、掘り返してもらいたくない過去を問われて、挙句の果てに無かったことにして下さいとは、何とも無責任な人を馬鹿にした行為としか考えられません。
 
山尾氏は、今回の経験から「党から正式な公認内定を受けても、党の都合で排除されてしまう政党では、志ある方も今後立候補の決断に躊躇してしまうのではないか」と懸念を表明し、党の統治能力に疑問を抱いているとして離党届を提出しました。また、この騒動によって、国民民主党の倫理観の欠如と、党首のリーダーシップの劣悪さが露呈されたことになり、夏の参議院選挙は苦戦を強いられるのではないでしょうか。
 
一般の転職でも、自己の都合ではなから実現できないことを、へっちゃらで嘘をつき転職させようとする行為も、大いに慎まなくてはいけません。そんなことで転職させてもすぐ離職することになります。全く無意味で無駄な行為です。また、転職希望者側もその雇用条件に現実味があるかどうかを洞察する目を養う必要があると思いました。
 
リーダーは常に高潔な倫理観をもって対処していくことを求められるのだと、再認識いたしました。

2025.06.15

黄金

 黄金といえば、言わずと知れた、「金」を想起します。イスラエルとイランの戦争で、原油価格が高騰し地政学リスクから、ニューヨークの金先物価格が、1ヶ月ぶりに最高値を更新しました。 金は安全資産として重宝されていますが、いづれは下落するのは必定です。いつ売却するかが、投資においては難しい点です。

 さて、一時騒がした、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収劇。当初トランプ前大統領の強い反対に遭いましたが、最終的に承認へと転じました。この方針転換の鍵となったのが、米政府に拒否権を付与する「黄金株」の導入とのことです。国家安全保障協定も結ばれ、買収の枠組みに米政権の意向が強く反映されました。

 では、この「黄金株」って初めて聞いた言葉なので調べてみました。すると、たった1株持っているだけでも、会社の重要な決定に対して「拒否権」を行使できる、非常に強力な権限を持つ特別な株式のこととあります。正式には「拒否権付種類株式」と呼ばれているようです。

 ちょっと解せないのですが、これをアメリカ政府がもっているという事は、日本製鉄が過半の株式を取得したとしても、それによって議案を可決することが出来ないことになるということです。株主総会でアメリカ政府として納得できなければ、黄金株を行使し有無を言わさず議案を拒否することが出来きます。これでは、買収とは言わないと思うのですが…。

 トランプ氏は、日鉄による約110億ドル(約1兆6千億円)の巨額投資がUSスチールの再建に役立ち、雇用創出につながると評価。自身の支持基盤である労働者の理解も得られると見込み、実利を重視する「トランプ流」で方針を転換しました。実際、USスチールが主要工場を置くペンシルベニア州の上院議員は「大統領が労働者に貢献している!」と歓迎の意を示しています。
 
 しかし、トランプ氏の言動には危うさも指摘されます。彼は鉄鋼に課した25%の関税を50%に引き上げると表明するなど、高関税による国内産業保護や、投資促進を強調しており、その政策の姿勢は常に注目されています。
この買収劇は、「黄金株」という特殊な仕組みを通じて、経済と政治、そして国家安全保障が複雑に絡み合う現代の国際ビジネスの一面を浮き彫りにしました。
 世の中には、黄金の輝きの中に闇が存在しているのだなぁと、感じました。

2025.06.14

不祥事

 日本郵便が、約2500台のトラックやバンを売却する方向で検討を進めていることが明らかになりました。これは、配達員の酒気帯び確認を適切に行っていなかった問題で、国土交通省から貨物運送許可の取り消しに関する行政処分案が、通知されたためです。処分を受けると、対象車両は5年間、運送許可を再取得できなくなるため、維持費を削減し、業績への影響を抑える狙いがあります。

 この決定により、多くの配達員に影響があるのではと心配されるかもしれませんが、配達員の雇用は継続される方針です。彼らは処分対象外の軽バンでの運送業務などに配置転換されるとのこと。売却手続きは、今夏ごろから本格的に検討される見通しです。
 今回の問題は、日本郵便だけでなく、物流業界全体にも波及する可能性があります。ただでさえ運転手不足が深刻な物流業界において、日本郵便は宅配便「ゆうパック」などの安定的な運送を維持するため、ヤマト運輸や佐川急便といった競合する物流会社に、集荷業務の協力を打診している状況です。
 ネット社会になりましても、はがきや封書を送ることはなくなりません。私も、平素お客様へハガキや、DMをお送りするのに、大変お世話になっております。投函して二日後には、相手方には届いているという事を局員さんから、聞いたことがあります。遠方にもかかわらずです。この物流システムには驚くばかりでした。 今後、どのような影響を与えるのか、引き続き注目していく必要がありそうです。

 いつの世も、何らかの不祥事というのは後を絶たないものです。その原因は、人は習慣を変えるのが苦手だという事があるのではないでしょうか?今までやってきたのだから、これからも大丈夫だという安易な方向に気持ちが向きがちなのも否めないところです。私自身も、知らず知らずに行っている行動を見直し、是正すべき行動や言動は、勇気をもって果敢に変えていく努力を継続していきたいものです。