アキバのつぶやき

2026.01.24

不正が、35年も続く元は何か?

 生命保険は、ほぼ皆様加入されていると思います。私も加入しておりますが、子どもの教育費の負担によって保険料の支払いがままならくなりそうだったので、ある年で払い止めをしました。今どのような保証が残っているのか、記憶にないのが現状です。

 さて、この度プルデンシャル生命で、35年にわたって不適切な募集行為が行われていたという報道がありました。数字だけを見ると、思わず言葉を失います。35年ですよ。

 ほぼ一世代です。ここで大事なのは、「けしからん」「倫理観がない」と憤ることではありません。もちろん不正は不正です。ただ言えば、35年も続いたものは、個人のモラルではなく、組織の設計の問題だということです。

 生命保険営業は、成果が数字で可視化されやすい。一方で、プロセスは見えにくい。この「見える成果」と「見えない過程」の非対称性が、長期的に何を生むのか。答えはシンプルで、結果が正義になるということです。

 優秀な営業ほど評価され、数字を出す人ほど称賛される。そうした構造の中で、「多少の無理」は黙認され、「多少」だったものが、やがて常態になります。気づいたときには、それが文化になっている。35年という時間は、その完成に十分すぎるほど長い。

 これは保険業界に限りません。不動産でも、金融でも、そして多くの営業組織でも起き得る話です。「ルールは守っています」と言いながら、実際に守られているのは、数字だけというケースは珍しくありません。

 不正を止めるには、監査を強化すればいい、罰則を重くすればいい、という話ではありません。本質は、人間性に尽きるのです。何を評価し、何を評価しないか。そこを変えない限り、名前を変えて同じことが繰り返されます。

 35年続いた不正が教えているのは、人はそんなに悪くないが、組織は放っておくと平気で間違う人間をつくる、という厳しい現実です。 そしてその責任は、現場よりも、設計した側にあるのではないでしょうか。だからこそ、 組織はどこまでも、正しい人間をまず作るということが第一義の経営理念に掲げなくてはならないと、改めて痛感します。

 今日も、「アキバのつぶやき」に来てくださって、ありがとうございます。

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