アキバのつぶやき

2025年09月

2025.09.06

デザインで生きる

 私たちは普段、デザインという言葉を耳にすると、ポスターや建築、ファッションのように、目に見える美しさを思い浮かべがちです。けれど、よく考えてみると、私たちの暮らしのすべてが「デザイン」と深く結びついています。日常の思考や、仕事の行動の組み立て方さえ、一つのデザインなのです。

 朝の時間をどう過ごすか。どんな順番で仕事を片づけるか。家族との会話をどのように温めるか。そうした小さな選択に、私たちは無意識に「自分なりの設計図」を描いています。それは誰かに見せるものではなくても、確かに「デザイン」と呼べるものです。
 
「デザインで活きる」とは、日々の営みを意識して「かたち」にすることだと思います。忙しさに追われていると、流れに身を任せるだけになってしまいますが、ほんの少し立ち止まって順序を工夫するだけで、心の余裕や笑顔が生まれる。デザインは、見た目の美しさだけでなく、生活の質を整える力を持っているのです。

 また、思考をデザインすることも大切です。悩みが堂々巡りになってしまうときは、紙に書き出して整理してみる。あるいは「今日は発想を広げる日、明日はまとめる日」と自分の頭の流れを設計してみる。そんな工夫ひとつで、思考は驚くほど澄んでいきます。
 
デザインとは、結局のところ「自分らしい生き方を形づくること」なのかもしれません。誰かの基準に合わせるのではなく、自分の心地よさや大切にしたいものを軸に、日々を組み立てていく。その積み重ねこそが、人生を美しく、そして柔らかくしていくのでしょう。
 今日の暮らしをどう描くか。そこに小さなデザインを意識すると、毎日はもっと自分らしくときめき輝き始めるのです。

2025.09.05

お宝発見!

 私の営業訪問は、ほぼアポなしが大半を占めます。先方様にははなはだご迷惑のことと存じておりますが、アポイントを取る手段がないというのが現状なので、致し方ございません。

 もちろんご不在であったり、面倒なので居留守といったことが多いですが、昔取った杵柄で、飛び込み営業は苦になりません。ですが、相手様の厳しいご対応に遭うと、時には心が折れそうになります。

 そらそうですよね、見ず知らずの男が突然、何の前触れもなく訪問されれば、そういう対応になるのは、このご時世からすれば当然の対応です。逆に申し訳ない気持ちが沸き起り、このような営業活動は時代遅れなナンセンスな行為なのかなぁと、思うときがございます。

 でも、私はこの営業活動が出来ることが、私の強みの一つと捉えていますので、気を取り直し訪問することができます。そこには、何か新しいご縁が芽生えるかもしれないという、ワクワクした感情があるからだと思っています。ビジネスにつながらなくても、様々な人との会話を通じて、人間の感情の奥深さや、人生観などをお聞きしておりますと、新たな気づきをいただき、日々が豊な気持ちになります。本当にありがたいことです。
 
 実は、きのう訪問させていただきましたご相続人様は、京都の老舗ふとん店様のS様です。会話しておりますと、ふと私の記憶の中から、tenのトレジャーハンターが浮かび上がりました。もしかしてと、尋ねますと、やはり以前に出演されていました。それに、アポなしに突然やってきたとの事で、番組で言っている増田氏の言葉は本当でした。私もアポなしの突然の訪問ですので、一緒ですねぇ!と、ご主人様と笑いあいお店を後にしました。

 まさしく、お宝発見でした!

2025.09.04

ITがつくる水平分業社会と不動産業

 社会の形は、かつて「縦型」でした。

 会社でいえば、上司が決め、部下が従う。情報は上に集まり、下には指示が降りてくるだけ。いわゆるトップダウン型、ピラミッド型です。ところが、インターネットの普及がこの構造を大きく揺さぶりました。情報は誰でも検索でき、比較でき、判断できるようになりました。こうして「横に並んで役割を分け合う」水平分業型の社会が広がってきました。

 不動産取引の場面も例外ではありません。昔は、不動産業者が物件情報を握り、お客さんはそれを受け入れるしかありませんでした。しかし今は、ポータルサイトを通じて自分で探せるし、AI査定で複数の業者を比べることもできます。

 相続手続きも同じです。司法書士、税理士、不動産会社、リフォーム業者、さらには行政やNPOまでがオンラインでつながり、それぞれの専門性を発揮して進められるようになりました。まさに横に広がるチーム戦です。

 もちろん注意も必要です。誰が最終的な責任を持つのか曖昧になったり、情報をどう理解すべきか迷うこともございます。さらに、情報を集める「場」を握る大手サイトが、新しい意味での権力を持つことも発生してきます。

 ですが、ITが切り開いた水平分業の流れは止まりません。みんなが役割を持ち寄り、必要に応じてつながる。
不動産の業界も、よりオープンで柔軟な時代に入っているのです。

2025.09.01

防災の日に思うこと

 9月1日は「防災の日」。1923年の関東大震災が発生した日であり、また台風シーズンの始まりにあたる時期です。私たち日本人にとって、防災は特別な行事ではなく、日常の延長線上にある大切なテーマだといえるでしょう。

 とはいえ日々の暮らしの中で、防災を意識し続けるのは容易ではありません。備蓄を整えても、気づけば賞味期限が切れていたり、懐中電灯の電池が切れたままだったり…。だからこそ、防災の日は「備えを見直す」大切な機会になるのです。
 
 近年はゲリラ豪雨や線状降水帯、巨大台風など、従来の経験則では判断できない気象災害が増えました。過去の記録を学び、未来のリスクを想定すること。それは気象を知ることと同じく、防災の基本ではないでしょうか。

 大切なのは、「もしも」をイメージして準備をしておくことです。停電したらどうするか、水道が止まったらどうするか。具体的な状況を想像し、家族や身近な人と話し合うだけで備えの精度はぐっと高まります。


 「事前の一策、事後の百策に勝る」


 完璧でなくてもいい、小さな一歩を踏み出すことが何より重要です。 自然は時に厳しさを見せますが、同時に四季の彩りや豊かさをもたらしてくれる存在でもあります。その恵みを享受しながら、どう向き合い、どう備えていくか。

 防災の日は、自然と共生する生き方を考える入り口として位置づけられるのではないでしょうか。