アキバのつぶやき

2025.05.16

しあわせ

 ホセ・ムヒカ元ウルグアイ大統領が、89歳で亡くなられたとの報道を聞き、初めてこの方の存在を知りました。

また、ムヒカ氏は、「質素な生活」ぶりから「世界で一番貧しい大統領」とも揶揄されていました。大統領在任中も、農場での生活を続け、そのつつましい生活は国民から親しまれました。これは、必ずしも物質的な豊かさだけが幸福に繋がるわけではない、という彼の価値観を示していると思います。
 また、彼は大量消費社会を鋭く批判しました。現代社会において、消費を通じて幸福を得ようとする傾向が強く存在します。でも、ムヒカ氏の批判は、そうした価値観とは異なる幸福のあり方があると私たちに示唆してくださったのではないでしょうか。
さらに、おととしのNHKのインタビューで、若い世代へのメッセージとして語った「生きるための大義名分を見つけることが大切です」という言葉は、内面的な充実や、自分が何のために生きるのかという目的意識と、自分なりの価値観の確立が、人生の幸福にとって重要であるということを、伝えているのではないでしょうか。
 貧困の中で生まれ、波乱万丈の生涯を送りながらも、権力や富に固執せず、質素に生きることを選んだムヒカ氏の姿は、「本当の幸福とは何か」を、私たちに問い直すきっかけを与えてくれるように思われます。快楽を求めることで、幸福に近づくという考えもありますが、快楽はいつもいつも得られるものではございません。逆に思い通りにならないのが世の常です。その時に人は不平や不満の感情を沸騰させ、それをコントロールできない人は、洋装できない事件を起こしたりするのではないでしょうか。
 自国の利を最優先とし、その為には相手国の事情を顧みないという行動に出る大統領は、ムカヒ氏とはどんな人物に映るのだろう。私たちにとって、人としての生き方を見直すきっかけになれば、ムカヒ氏の功績は、より一層世界に称賛されるでしょう。
 ご冥福をお祈りいたします

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