アキバのつぶやき

2026.03.16

茶髪と長髪の問題

 プロ野球の世界で、「茶髪・長髪の選手は大成しない」
という言葉を残した監督がいます。
野球界の名将、野村克也さんです。
この言葉はよく誤解されます。

別に髪の色の問題ではありません。
監督が見ていたのは、もっと別のところです。
人間の心のエネルギーの向きです。
勝負の世界で結果を出す人は、
自分の関心のほとんどを仕事に向けています。
どうすれば打てるのか。
どうすれば勝てるのか。
頭の中の大半が
そのことに占領されているのです。

そういう人は、外見の演出に使うエネルギーが
自然と小さくなります。
逆に、外見に強い関心が向くとき、
エネルギーは分散します。
野村監督はその兆候を、
茶髪や長髪という形で
読み取っていたのでしょう。

この話は、不動産営業でも同じです。
売れる営業は、
実はとても地味です。
お客様の事情を考え、
物件の背景を調べ、
価格の意味を考え続けています。

つまり頭の中が
「仕事」で埋まっている。
その人の関心は
自分をどう見せるかではなく、
どうすれば役に立てるかです。

営業の差は、テクニックの差ではありません。
エネルギーの向きの差です。
どこに時間を使い、
どこに意識を向けているのか。
野村克也さんの言葉は、
髪型の話をしているようで、
実は仕事観の話なのです。

勝負は、見た目ではなく、
向いている方向で決まります。

今日も、「アキバのつぶやき」に来てくださって、ありがとうございます。

2026.03.15

ネットフリックスの独占配信について

 スポーツというのは不思議なもので、
普段は野球を見ない人まで巻き込んでしまう力があります。
とりわけWBCのような国際大会になると、
その熱は一気に広がります。

ところが今回、その放送がNetflixによる
独占になるという話を聞いて、
なるほど時代はここまで来たのかと思いました。

昔はスポーツのビッグイベントといえば、
テレビ局の独壇場でした。家族で同じ画面を見て、
同じ瞬間に歓声を上げる。そんな風景が当たり前だったのです。

しかし動画配信の時代になり、コンテンツの主役は
すっかりプラットフォーム企業に移りました。
これは単なる放送権の問題ではありません。
コンテンツを誰が握るかという、ビジネスの構造そのものの話です。

ここで面白いのは、テレビ局が弱くなったというより、
プラットフォーム企業が強くなったことです。
コンテンツを持つ者が勝つのではなく、
視聴者との接点を持つ者が勝つ。
これは、「戦略ストーリーの主役が変わった」ということです。

ただ、もう一つ大事なポイントがあります。
野球というコンテンツの価値は、実はほとんど変わっていません。
変わったのは届け方です。つまりプロダクトは同じでも、
ビジネスモデルが変わると世界の見え方がまるで違ってくる。

不動産の世界でも似たことが起きています。
土地や建物そのものは昔からある。
しかし売り方、見せ方、情報の届け方はどんどん変わっています。
商品が同じでも、戦い方が変われば主役も変わるのです。

WBCの独占配信は、野球の話であると同時に、
ビジネスの主戦場がどこに移ったのかを教えてくれる
出来事なのかもしれません。
時代の変化というのは、案外こういうところから見えてくるのではないでしょうか。

今日も、「アキバのつぶやき」に来てくださって、ありがとうございます。

2026.03.14

不動産営業は知的好奇心を刺激される仕事

 不動産営業という仕事をしていますと、
実に様々な経歴をお持ちのお客様に出会います。
年収や職業、家族構成などはある程度想像がつくのですが、
意外と読めないのが「趣味」です。

先日、ご面談のお許しを頂き、お客様のお仕事部屋に
案内してくださいました。合唱団をされていると聞いておりましたので、
初めてみる楽器があり、とても驚かされました。

そして四方の壁に掛けられている絵に、吸い込まれました。
何ともいえない不思議な雰囲気を醸し出しています。
隅には、ローマ字でお客様のご苗字らしい文字が見えました。

奥様に尋ねますと、ご主人様のサインだと。
「うぇ~」「なんという世界なんだ」

現役時代のお仕事を尋ねますと、数学の先生だったと聞き
直ぐに合点が来ました。

世の中には、異才に富んだご夫婦が存在するのだと
思いもよらない教養の世界に出会います。

なんともこちらの勉強不足と、センスのなさを
静かに思い知らされる時間でした。
天に感謝です。

今日も、「アキバのつぶやき」に来てくださって、ありがとうございます。

2026.03.13

コンセント抜きましたか?

 「コンセント抜いたか!」。

これは作家の 嵐山光三郎 の著書
コンセント抜いたか! に出てくる、
どこか可笑しく、そして妙に人生の核心を突く言葉です。

家を出るとき、人は必ず確認します。
戸締まりをしたか。ガスは止めたか。そして最後に、
「コンセント抜いたか」。

考えてみると、コンセントというものは不思議な存在です。
壁にある差し込み口は、電気の出口のように見えます。
しかし、そこにプラグが差し込まれた瞬間、
電気は家電の側へ流れ、家電は電気を受け取る入口になります。

つまり、コンセントとプラグは、
入口と出口が固定されているわけではありません。
つながった瞬間に、互いの役割が決まるのです。

人間関係や仕事も、どこかこれに似ています。
自分は与える側だ、受け取る側だと
役割を決めてしまいがちですが、
実際には人はいつも両方です。

誰かから知恵や助言を受け取る。
そして別の誰かに経験を渡していく。
入口でありながら、同時に出口でもある。
だからこそ、つながり方が大事になるのでしょう。
プラグが差さっていなければ、
どんな電気も流れません。

人の能力も経験も、つながらなければ
ただそこにあるだけです。
「コンセント抜いたか!」という言葉は、
単なる外出前の確認のようでいて、
少し違う意味にも聞こえてきます。

あなたは今、どこにつながっていますか。
そして、そのコンセントは、
ちゃんと差さっていますか。

今日も、「アキバのつぶやき」に来てくださって、ありがとうございます。

2026.03.12

15年たって思うこと

 15年前、私は47歳でした。年齢だけ見れば働き盛りですが、
心の中はどこか曇っていました。毎日仕事はしているものの、
その先に何があるのかが見えない。
仕事に未来を感じられず、どこか悶々とした日々を送っていたのです。

もちろん生活のために働いているという現実はあります。
しかし、それだけでは人は長く走り続けることができません。
仕事とは本来、自分の人生とどこかでつながっているはずのものです。
けれど当時の私は、そのつながりを見失っていました。

転機は、特別な出来事があったわけではありません。
ただ、「この仕事は誰の役に立っているのだろう」と考えるようになったことです。
不動産という仕事は、土地や建物を扱う商売です。
しかし、その本質は人の人生に関わる仕事でもあります。
家を買う人、売る人、相続で悩む人、空き家で困っている人。
そこには必ず誰かの生活と物語があります。
そう考えるようになってから、仕事の見え方が変わりました。
売ることだけが仕事ではない。人の困りごとを解決することこそが、
不動産営業の価値なのではないかと思うようになったのです。

気がつけば、あの頃のような悶々とした気持ちは消えていました。
今は、人の世のために役立つ不動産営業マンとして日々を過ごしています。
もちろん、仕事ですから大変なこともあります。
しかし、誰かの役に立っているという実感は、人を前に進ませてくれる力になります。

15年前の自分は、仕事の意味を探していました。
今の私は、その答えを少しだけ見つけた気がしています。
仕事の未来とは、どこか遠くにあるものではなく、
誰かの役に立つその瞬間の中にあるのかもしれません。

今日も、「アキバのつぶやき」に来てくださって、ありがとうございます。