アキバのつぶやき

2026.02.14

お香と座布団

 なぜか、お香を買いたくなりました。それと、日本独自なのかどうか知らないのですが、
座布団が欲しくなり、京都市内に行く仕事がありましたので、
 
 そのついでに、以前仕事で訪問した97歳のご主人が健在の
お店に立ち寄り買い求めました。
素敵ながらの布地の座布団がありましたので即買いしました。

 さて、お次はお香です。
うる覚えでしたが、西本願寺前にお店があった記憶を頼りに
車を走らせますと、薫玉堂さんがありました。

 すぐに記憶が蘇り、ここだ!と、お店に入りました。
「こうこう、こういうお香をよく以前買っていた」と説明すると
残念ながら、そのお香は販売終了になっていることのでした。

 お若いのに、とても知識にあふれ親切な店員さんでした。
他によく似た香りがするお香があると
勧めてくださり試香させてくださいました。

 ところが、店内は様々なお香の薫りが混じって
あまりピンとこなかった。

 でも、その真摯な接客に心が豊かになり
違う香りのお香を追加で購入してお店を出ました。

 自宅に帰り、深夜昔を思い出しました。
香りを選び、火をつけ、煙が立ちのぼるのをじっと見る。
あの時間が好きでした。
 今思えば、あれは贅沢でした。何の生産性もない時間です。
煙は売上をつくりません。座布団に座っても、KPIは一ミリも改善しません。
にもかかわらず、なぜ私はあれほど熱心だったのか。
 戦略とは「やらないこと」を決めることだと、よく言います。
お香を焚く時間は、他のすべてをやらない時間です。
通知も、情報も、焦りも、遮断する。
 
 つまり、差別化です。世の中が速さを競うなら、
あえて遅い。世の中が即答を求めるなら、あえて黙る。
 煙はまっすぐ上がりません。揺れながら、消えていきます。
でも、その揺れを見ていると、自分の思考も揺れ始める。
 
 座布団に座るというのは、「構える」ことです。立ったままでは、
深くは考えられません。
 
 強い会社には、必ず“座布団の時間”があります。何もしないように見えて、
実は一番考えている時間です。
 
 久しぶりに買ったお香は、もう流行ではありません。
でも、流行でないからこそ、今こそ意味がある。
 
 速さは真似できる。静けさは、なかなか真似できない。
差は、煙のような目に見えないところで、ついていくのだと思います。

今日も、「アキバのつぶやき」に来てくださって、ありがとうございます。

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