アキバのつぶやき

2025.12.23

冬至

 昨日は冬至でした。一年でいちばん昼が短い日です。 
冬至というと、「これから日が長くなる」とよく言われます。たしかに暦の上ではそうなのですが、体感としては、まだまだ寒さはこれからが本番です。

 明るくなる感じもしないし、気分が急に前向きになるわけでもありません。 でも、冬至には不思議な安心感があります。「いちばん底の日」だと、はっきり決まっているからです。

 ここから先は、少しずつですが、必ず昼は長くなっていく。その事実が、静かに背中を支えてくれます。かぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったりするのも、無理に元気を出すためではなく、「ちゃんと今日を越えましたよ」という合図のようなものなのかもしれません。

 理由を細かく知らなくても、毎年同じことをするだけで、季節と足並みがそろいます。冬至は、何かを始める日というより、「折り返し地点に来ました」と確認する日と思います。派手な節季ではありませんが、だからこそ、生活の中にすっとなじむ。昨日は特別なことはせず、早く暗くなる空を見て、「ああ、今日は冬至か!」と思うだけでした。それで十分です。

 寒さの底に立っていると知るだけで、人は案外、落ち着いていられるものです。

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