アキバのつぶやき

2025.11.17

くじ運

 このところ、くじ運には恵まれていません。大阪城ホールで行われる、永ちゃんのコンサートチケットが、この3年以上外れてばかりです。そして今年も、外れてしまい、つい先日キャンセルの空き抽選があり、一縷の望みで申し込みましたが、ダメでした。

 そんな中、茨城県神栖市の市長選で、両候補が全く同数の票を獲得し、最終的にくじ引きで当選者が決まるという前例の少ない出来事がありました。このニュースに、多くの人が驚きと同時に、どこか腑に落ちない感覚を持ったのではないでしょうか。民主主義の象徴ともいえる選挙が、最後は「運」に委ねられる。その構図は直感的には理解しづらいものです。

 でも私は、この出来事の中に民主主義の本質が凝縮されていると感じます。選挙とは、単に勝者を決める競争ではありません。市民一人ひとりが意思を示すという行為そのものが、民主主義の価値なのです。今回の同数という結果は、まさに市民の意思が完全に拮抗したということです。「どちらでもよい」ではなく、「どちらも同じだけ支持された」。政治的選択として、これほど純粋な形はありません。

 公職選挙法では、同数の場合はくじで当選者を決めると定められています。くじという手段は、一見すると軽く感じられますが、実は極めて中立で、公平です。人の恣意や解釈が一切入り込みません。制度としては極めて合理的と言えます。

 とはいえ、市民の心情として「運で決まった市長」に複雑な思いが生じるのも理解できます。しかし、ここからが本当の勝負です。選ばれた市長には、誰よりも強く、自らの正当性を行動によって証明する責任が生まれました。

 出発点は運であっても、評価は仕事で決まります。営業という仕事も、一面そういうところがあるなぁ~と、強く感じました。

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