アキバのつぶやき

2025.11.15

ブームは再燃するのか?

 ブームというのは、たいてい一度きりで終わるもです。ですが、豆乳には「繰り返し戻ってくる力」があります。これは単なる健康志向の波ではなく、日本人の生活リズムに合った“柔らかい必然”のようなものだと思います。 

 豆乳は、派手な味の主張がございません。だから、流行のスイーツにも、プロテイン飲料にも、カフェラテにも自然に溶け込みます。言い換えれば「主役にも脇役にもなれる」。これは、ビジネスでいえば“共存力”の高さです。

 目立たず、しかし長く愛される商品には、この共存力があります。
 もう一つ、豆乳の強さは「正しすぎない健康」にあります。人はストイックすぎる健康法には疲れてしまう。青汁のように一度は試しても続かない。それに比べて豆乳は、冷蔵庫に入れておけばなんとなく安心できます。朝のコーヒーに入れるだけで「ちょっと健康的になった気がする」。

 その“気がする”という軽やかさが、リピートの正体ではないのでしょうか。
 ビジネスでも同じで、「完璧な戦略」よりも「続けられる習慣」が成果を生むといいます。豆乳は、戦略的には控えめだが、習慣としての粘り強さがあります。たんぱく質や美容効果といった“機能”を訴える一方で、味や飲みやすさといった“情緒”の側面を手放しません。そのバランスが心地いいものです。 

 結局、豆乳ブームが繰り返されるのは、人が「無理なく健康でありたい」という普遍的な欲求を持っているからでしょう。要するに豆乳とは、“頑張らない健康法”の象徴なのです。

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