アキバのつぶやき
2025.10.25
遺伝子検査
先日、気になるビジネスマンのブログの中で、「ビジネスにおいて、気力は非常に重要な資源です。そこで、自分の現状を科学的に把握するため、先日、遺伝子検査を受けました。現状を知ることができれば、改善に向けた打ち手を講じることができると考えたためです。」とありました。
その結果について、AIに分析してもらったようです。思考の傾向や、体質の傾向など、それとなく腑に落ちる回答で、まるで、自分の一生が数ページの報告書にまとめられたみたいだったとの事。
便利な時代になったものですね。スマホひとつで自分のDNAを知ることができる。でも、人はどこまで自分のことを知るべきなのだろ。知ることで安心することもある。でも、知らないままのほうが、心が穏やかなこともあります。
そのブログを読んでみて、少し興味がわいてきたので検査を受けてみようかと思いました。だけれど、結果を見て自分だったらどう感じるかを想像したら、その封筒を開ける勇気が出てこない自分の姿が浮かび上がってきました。
「あなたはこの病気のリスクがあります」と書かれていたら、私はきっと、その言葉を頭の中で何度も読み返してしまうだろう。人は思っているほど、強くない。でも、だからこそ、未来をすべて知る必要もないのかもしれません。
遺伝子検査は、確かにすごい技術です。でも、それは地図のようなもの。地図を持っていても、どの道を歩くかは自分で決めます。坂道を選ぶ人もいれば、寄り道をする人もいる。たとえ遠回りでも、自分の足で歩いた時間にこそ、人生の意味があり、価値あると思うのです。
たぶん、遺伝子が教えてくれるのは、「あなたの可能性」ではなく、「あなたはどう生きたいのか」という問いそのものなのだろう。