アキバのつぶやき
2025.10.02
不動産営業マンが見る「変化の物語」
国勢調査の前提は、10月1日時点での回答となっています。皆様はすでにご回答されましたでしょうか?
社会や経済の変化、人口動態のシフト、そして地域間格差の拡大。これらは一見、経済学者や政策担当者が語るテーマに思えるかもしれません。けれど、実は住宅を探す一人ひとりにも直結しています。
不動産営業マンとして日々現場に立っていると、この「大きな流れ」が目の前の物件選びにどうつながっているか、いやでも見えてくるのです。
社会や経済の変化、人口動態のシフト、そして地域間格差の拡大。これらは一見、経済学者や政策担当者が語るテーマに思えるかもしれません。けれど、実は住宅を探す一人ひとりにも直結しています。
不動産営業マンとして日々現場に立っていると、この「大きな流れ」が目の前の物件選びにどうつながっているか、いやでも見えてくるのです。
■ 変化は止まらない
「人口が減る」「地方が衰退する」——こうした言葉はネガティブに響きますが、私にとっては“前提条件”です。止められない流れを嘆いても意味がありません。大事なのは、その流れの中でどんな立地が「残る」かを見極めること。
■ シフトの意味は「理由」
人口動態のシフトは、過去において判然としていることであり偶然ではございません。原因があって起きています。駅前の再開発、子育て支援策、物流拠点の整備。こうした施策や投資の積み重ねが、人を呼び込み、街を変えていきます。営業の現場では、間取りや価格の数字だけでなく、その背後にある「この街が選ばれる理由」を、お客様に伝えるようにしています。
■ 格差は“差別化”の物語
地域間格差の拡大というと「勝ち組・負け組」に聞こえますが、不動産的にいえばこれは“差別化”です。利便性とスピードを求める人には都心部がフィットするし、自然や広さや近隣の人間関係を重視する人には、郊外や地方がフィットします。格差が広がることで、むしろ「選択肢の物語」が豊かになるのです。
■ 不動産営業マンの役割
私たちの役割は、単に物件を紹介することではありません。お客様の「これからの物語」に合う人生と生活を、一緒に探すことです。10年後、20年後も家族が心地よく過ごせる場所かどうか。その判断には、経済や人口の大きな流れを踏まえた“未来の風景”をイメージする力が欠かせません。
結局、不動産選びは未来を当てるゲームではなく、未来を納得して選ぶプロセスではないでしょうか。社会の大きな変化を恐れるのではなく、「自分にとってどんな物語がフィットするか」を一緒に描く。その伴走者になることこそ、私たち営業マンの存在意義だと感じています。