アキバのつぶやき

2025.09.28

失敗と書いて何と読む?

 「失敗と書いて、成長と読む」。この言葉は、名将・野村克也監督の名言です。ただ、私はここにちょっとイタズラを加えて「失敗と書いて、学びと読む」と置き換えてみたいのです。

 
 失敗を経験するのは、たとえるなら自転車に乗れるようになる過程に似ています。誰もが最初は転びます。膝をすりむき、泣きそうになりながらも、ペダルをこぎ続ける。その度に「次は少しバランスを取ってみよう」と小さな修正を繰り返す。ここで得られているのは「成長」ではなく、まさに「学び」そのものです。成長はその先に見える副産物に過ぎません。
 
 ビジネスでも同じですね。新規開拓の営業であったり事業が思ったように成果をあげられなかったとしましょう。普通なら「失敗」の烙印が押されます。しかし、その背後には「顧客はなぜ反応しなかったのか」「どの仮説が甘かったのか」という、改善の宝の山があります。学びを抽出しない限り、失敗はただの赤字決算ですが、学びに変換すれば、それは次への投資になります。

 面白いのは、学びは「時間軸に対して前向き」であるということです。失敗を「成長」と読むと、どうしても結果が出るまで我慢大会になってしまう。間違った努力の方向に向かう危険性があります。けれど「学び」と読むと、その瞬間にすでに収穫があります。転んだ直後に、「なるほど、ここでハンドルを切りすぎたか」とわかるように、失敗は即時にリターンをもたらしてくれるのです。
 
 野村監督の言葉を借りれば、成長は学びの累積効果。だから私は、まず「学び」と読むことを意識したいと思います。失敗は怖いものではなく、未来の行動をより良くするための情報提供者なのだと思うことで、落ち込む頻度も少なるのではないでしょうか。勇気を出して失敗を恐れず、正しい努力を継続させましょう。

 最後に、努力は裏切らないと野村監督は言い切ります。

コメント

コメントフォーム