アキバのつぶやき
2025.08.08
節目
人生には、誰にとってもいくつかの「節目」と呼べる瞬間があります。入学、卒業、就職、結婚、転職、退職…。今年は日本が原子力爆弾を投下された戦後80年という節目。
こうして並べてみると、節目というものは一見、外から与えられるイベントのように感じられます。しかし実際には、自分の中で「ここからは別のステージに進む」と決めた瞬間こそ、本当の節目なのだと思います。
節目は、単なる通過点ではありません。むしろ、それまでの自分を総括し、これからの自分をデザインするための貴重なチャンスです。振り返りと展望の両方を持てる機会は、日常の中ではそう多くありません。だからこそ節目は、意識的に迎えることが大切と思うのです。
私自身、これまで何度も節目を経験してきました。安定的なサラリーマンから、変動の大きい不動産業界に転職を決意した時、新たな分野に挑戦を決断した時、そして思い切って環境を変えた時。振り返れば、どの節目も迷いと不安がありました。しかし、その不安の裏側には必ずワクワク感がありました。節目は変化の入口であり、変化こそが成長の母なのだと思います。
節目をどう迎えるかは、自分の未来の質を決めると言っても過言ではありません。ただ流されるように過ぎてしまうのか、それとも自ら舵を切るのか。この差は、数年後に大きな違いとなって現れます。節目に際して、自分は何をやめ、何を始めるのか。何を守り、何を変えるのか。こうした問いを自分に投げかけることが、次の一歩を鮮明にします。
また、節目とは、人生のリズムを作る拍子木のようなものです。響かせ方ひとつで、その後の歩みが軽やかにも、重くもなる。せっかく訪れる節目なら、恐れずに、勇ましく、そして楽しみながら超えていきたいものです。