アキバのつぶやき
2025.07.21
実利よりも印象選挙ではなかったのか?
自公与党の惨敗に終わった参議院選挙。
違和感を感じたのが、それぞれの党の公約の中で、ガソリン税の暫定税率撤廃なるものがございます。これは、実行しやすいからだろうと、訝しく思ったのは私だけでしょうか?
脱炭素社会を目指す中で、ガソリン税の減税が議論されています。これは本当に国民にとって意味のある政策なのでしょうか。ガソリン車の比率は今後急速に下がり、EVの普及によりガソリン消費そのものが縮小するのは避けられません。つまり、ガソリン税は将来的に税収が見込めない“消えゆく税”なのです。
そんな中で「ガソリン税を下げます」と言われても、それが実際に国民の生活に長期的なメリットをもたらすのかは疑問です。
一時的にガソリン価格が下がっても、恩恵を受けるのはガソリン車に依存している一部の層に限られ、すでにEVに移行した人々や都市部の公共交通利用者にはほとんど恩恵を受けることはございません。
さらに、税収が減った分は別の形で国民が負担する可能性もあります。例えば消費税の引き上げや社会保険料の増額などがその一例です。減税と聞くと耳障りは良いですが、実は「印象だけの政策」になってしまう危険もあると感じます。
ガソリン税の将来的な減少はすでに財務省も織り込み済みであり、その減税を声高に叫ぶのは、本質を隠したまやかしの政策とも言えます。それよりも、もっと切実な消費税の減税や撤廃、社会保険料の減額に向けて公約の実現に邁進していただければと、一票を投じた国民として切に願うばかりです。