アキバのつぶやき

2025.07.11

山を愛して!

 山登りは、昨年から始めた大切な趣味です。


 一歩一歩、自分の足で自然の中を進み、頂上から見る景色は、日々の疲れを忘れさせてくれる至福のひととき。ただ、山を単なる「レジャー」としてだけでなく、その奥深さや歴史に思いを馳せることも、登山の醍醐味だと感じています。

 特に日本の象徴ともいえる富士山は、古くから「霊域」として畏れられてきた山です。修験道の祖、役小角(えんのおづぬ)が、伊豆に流されながらも夜ごと秘密裏に海を渡り、富士山頂で厳しい修行に励んだという伝説があります。


 彼のような超人的な健脚を持つ人物でさえ、山に入る前には身を清めたと伝えられるほど、富士山は畏れ多い存在だったのです。
しかし、残念ながら現代の登山者の中には、そうした「山への畏れ」を忘れてしまっているような行動も見受けられます。例えば、夜通しで山頂を目指す無謀な「弾丸登山」や、適切な装備を持たず素肌を露出した軽装で登る姿は、霊峰への敬意を欠いていると指摘されており、訪日客にもよく見られ、これまで問題となってきたとのことです。
 私の山登りの趣味でも、常にこの「畏れ」を忘れないように心がけていて、ゴミは必ず持ち帰りますが、ゴミを見つけましたら、できるだけ拾うようにしています。山登りの先輩から山は私たちに大自然の偉大さや神聖さを教えてくれる場所と、厳しく言われました。

 
 役小角が示したような、山に対する深い敬意を払うことこそが、安全で心豊かな登山を楽しむ上で最も大切だと改めて感じています。この夏、富士山を訪れる方も、ぜひその歴史と精神性に思いを馳せ、「山への畏れ」を胸に抱いていただきたいと思います。

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