アキバのつぶやき
2025.07.07
音楽と数学はつながっている!
昨日、お世話になっているお客様に、暑中のご挨拶に行きました。一年半ほど前にお会いした時、検診で大腸のポリープを切除したとお聞きしていたので、体調の具合をお聞きしたところ、そちらは問題なく回復しているとのことでしたが、半年ほど前から脊柱管狭窄症になってしまったとのことでした。
この症状は人それぞれの症状のようで、H様は長時間座っていると、足にしびれを感じるとのことでした。この病気は最近ネットなどでよく見聞きしますが、昔の腰痛ヘルニアに似た症状かなぁと感じています。 私も二十代でしたが、腰痛に悩まされた過去があり、痛みの辛さに共感しました。
そんな近況を聞き、H様が習っておられるピアノの話になりました。以前に音楽大学で習っておられるのは聞いておりましたが、上手に演奏するのが本質的な目的ではなく、音楽の理論を知りたくて習っておられるということでした。
なにそれ?
音楽とは感性のもので理論がある?
私にはさっぱり理解できませんでした。
「音楽は理系だよ!」とのこと。
私にとりましては、久しぶりのエポックメイキングでした。
それで、教えていただいた、「楽典と和声」のキーワードで調べました。すると、私たちが日常で楽しんでいる音楽は、感情や芸術の表現だと思われがちですが、実は古代から「音楽は数学と密接につながっている」と考えられていることを知りました。この関係は、単なる偶然ではなく、音の響きそのものに数学的な秩序が存在することに由来するとのことです。
たとえば、弦の長さを半分にするとオクターブ高い音が出ることや、2:3の比率で美しい「完全五度」の響きが生まれることを発見したのです。彼にとって音楽は、宇宙全体の調和を表す「見えない数学」ともいえるものとのことです。
この考え方は、中世ヨーロッパでも引き継がれます。当時の学問は「四学」と呼ばれる体系に分類されており、その中に数学、幾何学、天文学、そして音楽が含まれていました。音楽は、まさに「数学の一部」として教えられていたのです。
時代が進むと、ルネサンスからバロック時代にかけて、音楽はさらに複雑に、そして美しく進化していきます。特にバッハのフーガ作品は、まるで数学的パズルのように精巧に組み立てられ、今なお「数学的な音楽美の最高峰」と称されているとのことです。
近代になると、音楽は物理学とも結びつき、音の高さが周波数(Hz)で表せることや、音の響きを科学的に分析できるようになりました。調律法も改良され、現在のピアノなどで使用される「平均律」は、実は複雑な数学計算の産物です。
そして現代、音楽と数学の関係はさらに進化し、コンピュータ音楽やAI作曲という新しい領域にまで広がっています。アルゴリズムを用いた作曲法や、確率的に音を選ぶ現代音楽は、音楽がますます数学的に構築されることを示しています。
このように、音楽と数学は古代から現代に至るまで、切っても切り離せない関係にあります。音楽は「感情の芸術」であると同時に、「耳で聴く数学」でもあるのです。
私たちが何気なく聞いている音楽の背後には、長い歴史と美しい数の世界が隠れているのでしょうね。
過去の偉人達は、おしなべて音楽に精通しているのが、頷けるのでした。