アキバのつぶやき

2025.07.04

香港

 35年ぐらい前だろうか、香港旅行に行ったことがあります。ビクトリアハーバーは、100万ドルの夜景と揶揄され世界の夜景名所の筆頭格でした。当時は、イギリス領で二階建てバスも走っていた記憶がございます。車のナンバーは8888が、最も格調高い数字とあがめられ、取得するには高額のお金が必要だと、ガイドさんから聞きました。


 また香港国際空港は、世界で一番着陸が難しい高度なテクニックが、パイロットに要求されるといわれていて、着陸前にすごく緊張したのを覚えています。現地では飲茶料理を食べ、ショッピングをしたり、タイガーバームガーデンやスラム街の九龍城跡に行ったり、楽しい思い出です。

 先日、「産経抄」の興味深い記事を読みました。また巧みな文章に、思わず膝を叩きそうになりました。記事は、文化によって異なる「指の数え方」の話題から、香港で「失われた自由の数」を指折り数える現実へと繋がります。日本は指折り数えるという例えのように、親指から小指に向かって指を折り数えてますが、他の国では指をグーの状態にして開けていく数え方をします。

 特に印象的だったのは、カナダに暮らす元民主活動家の周庭さんのSNS投稿が紹介されていた点です。彼女のように、これまで大切にしてきたものを「握りしめた手の中の大事なもの」と表現し、それがまるで、「一つずつ指を引きはがされ、奪われてきた」のが「一国二制度」の現実だという比喩。この表現は、香港の人々が直面している自由の抑圧を痛烈に物語っていると感じます。


 国安法施行から5年で、香港では中国国旗と国歌について説明を受ける小学生の姿が報じられるなど、愛国教育も進んでいるとのこと。かつての自由な香港が、着実に変貌を遂げている様子が伺えます。この記事が投げかける「数えるものがあるとすれば失われた自由の数だろう」という問いは、私たちの心に重く響きます。

 楽しかった香港旅行を思い出しますと、自由の尊さを改めて認識させられる内容でした。

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