アキバのつぶやき
2025.05.15
ビジョン型か価値追求型か
今日は葵祭とは知らず、京都市内への営業に向かいました。沿道には見物客と、警察官の姿で一杯でした。10年ほど前に出町柳駅近辺で見物したことがあります。今日は、車中から偶然前方から進んでくるのを見ることが出来ました。
営業という仕事は、自己管理が重要です。サボろうと思えばサボれる職種です。訪問先がお留守でしたので、時間をおいて再訪問しようと考え、左京区静市近くの運動公園の駐車場に営業車を入れました。営業車らしい車や作業車が、一定の間隔をおいて止まっています。シートを倒しお昼寝されている方も散見されました。やる気が失せて昼寝をされていたのか、英気を養うために昼寝をされていたのかは分かりません。
日々の仕事へのモティベーションを維持する方法を求めるビジネスパーソンは、尽きることはないようです。メールアドレスには、自己啓発的なセミナーへの勧誘や、毎月のビジネス系の新刊も、コーチングを含め、そのたぐいの書籍の出版が絶ちません。それだけ人は、物事を継続することが苦手なのでしょう。
昔、流行ったのは手帳に目標を書いて、毎日それを見ると、夢や目標が叶うといったものがありました。また、それでは飽き足らず、達成の日付も設定しなさいと喧伝されてもいました。私は、どうもそういう目標数値を設定するのが息苦しく感じるタイプで、試しにやってみたことはございましたが、案の定、挫折するばかりで、逆にモティベーションが下がったことが多かったです。
それで、数値目標を設定するのではなく、その仕事に意味を持たせるようにしました。例えば、この仕事は、お客様に安心を届けることであるという感じです。このように仕事の価値を、目標に設定するのです。自分が定めた価値が、お客様に提供できたのか、どうかを求めていく。そういう仕事のやり方を続けていきますと、その為に何を改善しないといけないか、どういうスキルが必要なのか、またチームに何を求めないといけないかなど、自分の行動を自然と分析するようになります。そして、仮説を設定しそれを実行に移し、検証するというサイクルを日々の課題としていました。
思い通りの結果が出なかったときは、もちろん辛いのですが、続けていくうちに試行錯誤することに面白みといいますか、情味を感じるようになっていました。そこで気づいたのが、私はビジョン設定型ではなく、価値設定型の方がモティベーション維持に効果があるということです。
十人十色といいますので、モティベーション維持のやり方に違いがあって当然です。大切な事は、自分で考え自分で行動し、他人から押し付けられるのではなく、自己にとって何が向上に寄与するのかを納得することではないでしょうか。
老子の言葉に、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教よ」という訓言があります。他人から与えられてばかりでは、いつか滅びる時がくるが、自分で稼ぐ力を身につけると一生食べることに困らないという意味です。新社会人さんは、自分らしい仕事のやり方を、一日でも早く見つけるのだという気概で、日々の業務に従事してほしいです。
「自ら機会を創りだし、機会によって自らを変えよ」。リクルート社の創業者であります、故江副 浩正氏のことばが、私のモティベーションの座右銘です。